中武 義将

大学院工学研究科・博士後期課程 知能情報システム工学専攻卒業(2014年9月)
現職)株式会社イ・エス・エス 
博士(工学)・伝送交換主任技術者・第一級陸上無線技術士
 

 

 

現職について

2017年に中途採用で入社した株式会社イ・エス・エスに在籍しています。現在は、ICTの様々な領域についての業務受託を行う新設の部署において、これまで大学・大学院で培ってきた知識や経験をもとに仕事をしています。2020年9月までは無線や有線通信の知識を買われ、地方公共団体が主体となって情報通信基盤(防災行政無線やCATV・高速ブロードバンド等)を整備する際に、その事業の構想設計・総合計画、基本計画、実施設計及び施工監理、また運用時におけるサポートまでを含めたトータルコンサルティングを行う部署に所属していました。

 

これらとは別に、社内システムの設計・維持管理等も行っております。2020年4月のコロナウイルス蔓延による緊急事態宣言の折には、予算をかけずに宣言からおおよそ一週間の期間でリモートワークの環境を構築し、現在でも社内で活用されています。

 

現職に役立っている在学中の留学体験

社内での私は、所属部署内外で幅広い知識の活用をすることを求められており、その範囲はおおよそ情報通信工学科のカリキュラムで身に着けることのできる範囲と重なっています。現在の業務受託の仕事でのメインはネットワークに関する知識ですが、それ以外にもサーバーやアプリケーション、無線、有線、コンピュータシミュレーション等多岐にわたる知識を活用する必要があり、当然のことながらそれらに関する資料は日本語で書いていないものも多いものです。これらを読み自身の業務につなげていくことは、これまで培ってきた英語力無くしては難しいものです。

 

在学中、協定校であったオレゴン州立大学との大学院合同セミナーに参加させていただきました。その中で、通常の国際会議への参加では得られない米国の大学の雰囲気や、ちょうどセミナーが感謝祭の時期でもあり、現地の日常生活の一端を味わうことができたことは、国際感覚を養う良い機会だったと現在でも感じています。

 

在学生へのメッセージ

日常業務として英語を使うことのない職場もあると思いますが、福岡工業大学で学んだことを今後の仕事で生かしていこうと思うと、どうしても英語など外国語の知識が必要になっていくと思います。
例えば、ネットワーク・サーバー構築、アプリケーション開発等それぞれ日本語でも本や解説サイトなど存在しますが、使用されている規格や開発元等が出しているドキュメントの原文は、英語で書かれていることが多く(これには大いに技術者の共通語としての意味合いもあると思います)、日本語版があったとしても訳では意味が取れない、または訳されるまで時間がかかるなど今でも散見されます。また、技術者コミュニティ内での不都合情報の交換を含めた技術的なやり取りは英語で行われているため、最新情報を掴むには特に英語の理解が必要です。また、新技術等の最新の情報も、いずれ日本語に訳されるにしても最初は英語で登場する状況は今後も変わることはないと思います。

 

仕事を始めると、自分の能力を高めるために時間を割くことは難しくなっていくことが多いと思います。将来のビジョンが固まっている人もいない人も、身につくまで時間がかかる語学力や簡単に取得できない資格の取得など、ぜひとも時間のある在学中に力を伸ばしてもらいたいです。

 

<在学中の海外経験>

  • オレゴン州立大学との大学院合同セミナー(博士後期課程)