韓国・プサン(2023年12月)

海外へ留学している本学の学生が現地よりお届けする「留学レポート」。
韓国留学を終えたばかりの桑原美佳さん(社会環境学部4年)のレポートをお届けします。


私は大学の交換留学制度を使い韓国の慶星大学という大学で約1年間学んできた。最初は大学の授業と並行し語学堂には春学期、夏学期の二学期間、約5ヶ月通い、韓国語を習得した。語学堂では、先生以外は中国やモンゴル、ミャンマー、ウズベキスタン、トルコなど多国籍であるためそれぞれの国の文化であったり風習なども授業内で学ぶことができ、さらに日本での常識が世界では違うことなど考えを深めることができた。さらに、毎日4時間の授業であるため同じスラスの仲間とも交流を深めやすいのが語学堂の特徴であった。同じ語学レベル同士の人たちが集まるためコミュニケーションもそれほど難しくなく、一緒に成長していける関係であった。さらに、一学期に一回文化体験もありそこでも先生や友達と仲を深める事はもちろん、座学ではなく韓国の文化について触れることができる機会であった。

夏学期の語学堂修了式
夏学期の語学堂修了式

 

また、大学の授業では留学生向けのものを受講するようになっていたが、現地の大学生と一緒に勉強したく後期では3つの授業を現地の大学生と一緒に授業を受けた。そのうちの一つは、私の興味のある「PR」に関する授業が他学科にあったため、直接教授に申し出て特別に授業を受けることができた。この授業ではグループ活動が毎週あり発表も毎週行ったが、積極的に自分の意見を述べることができ、私にとってとても実のある講義であった。さらに講義内容も自分の知識に役立つようなものであった。また、この講義は試験がない代わりに、講義一回に対し1ページレポートを書き最終的に本のようにして提出することで評価を受けることができるが、この本を書くのにとても苦労した。しかし、時間をかけ作成したため理解も深いものとなり、今では愛着のある本となった。

PRに関する講義での発表資料
PRに関する講義での発表資料

 

私は、大学の授業で出会った友達に文化祭の出店を手伝わないか声をかけてもらったため、5月に行われた文化祭の出店でハンドメイド作品の販売ボランティアを行った。指輪やブレスレットを作りながら販売の手伝いをしたが、当時は韓国語もままならないながらも見様見真似でやってみたり、お客さんにも積極的に話しかけるなどし、自分の作った商品が目の前で売れていくことを実感しとても達成感のある経験であった。言葉を失敗しながらも、挫けずに実践することができ失敗にも恐れないことを身につけることができた。

ボランティアした文化祭の看板
ボランティアした文化祭の看板

 

さらに、留学生を韓国の生活に適応できるように学生が助けてくれる“トウミ制度”が後期ではあったために、参加した。私は韓国人の女子学生と一対一で週に一回ほど会っていたが、学校周辺のご飯屋さんや散歩コース、映画館などに連れて行ってもらい交流を深めた。交流した学生は、日本に興味もあり日本語の塾にも通っていたため日本語も少し話すことができたため、日本語を教えたり、韓国の流行語を教えてもらったりすることができた。語学堂や大学の授業では習わない、現地の人が使うような言葉を教えてもらいお互いにとても勉強にもなったと感じる。

トウミ制度で出会った学生
トウミ制度で出会った学生

 

様々な理由で韓国へ行き、勉強している人たちと知り合い、韓国の大学や語学堂で日本人にも出会い、とても刺激の受ける留学であった。日本は環境が恵まれているが、世界では紛争などが起き、母国から韓国へ渡り勉強をすることで紛争の被害を逃れることのできる人、または母国に帰れない人などにも出会った。日本にいるときは、テレビの中の世界のように感じどこか見てみないふりをしていたように感じる。しかし実際にそのような人々と出会うことで、私が今置かれている環境に感謝をし、一生懸命努力をしないといけないと深く感じるようになった。さらに韓国留学中、両親への感謝を感じる瞬間も非常に多くなった。当初は単に韓国に興味があり韓国語も学びたかったため留学したが、多国籍な人々と会うことで、視野、考え方を深めることができた。私は4年生を休学し留学に行ってきたため、すぐ就職活動に入るわけであるが留学で培った経験や、困難を乗り超えた事を軸に今後生活していきたい。

 

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