韓国・プサン(2023年5月)
海外へ留学している本学の学生が現地よりお届けする「留学レポート」。
現在韓国に留学中の桑原美佳さん(社会環境学部4年)のレポートをお届けします。
私は交換留学生として3月から韓国・釜山で生活を始めた。この韓国留学が私にとって初の海外である。そのため、国際線の飛行機も初めてであり、かつ一人であったためにとても不安であった。また留学前に韓国語の勉強も多少していたため会話ぐらいであればできるだろうと思っていた。しかし、実際韓国の地に着くと空港の職員が何を言っているかどういう意味なのか全く分からず何をするにも大変であり全てに時間がかかった。
慶星大学校に到着し、入寮手続きをするため国際事務室に到着したが、そこでもまともに会話ができずに先生方に迷惑をかけたことを覚えている。学生寮に到着ししばらくするとルームメイトも入寮してきた。彼女は香港から来たと言い韓国語もすごく上手で、私は英語を使ったが彼女は英語がわからない為に翻訳機をよく使った。初日は、他の学生が買い物に誘ってくれたが疲れすぎて寮で少し休むことにし、気づいたら夜になっていたため必ず必要なものを調達しに一人で買い物し、その後ハンバーガーを食べることにしたが、韓国でやっていける自信がなくなり初日から挫折しそうであった。
次の日、ルームメイトと買い物に行くことになり布団や洗濯用品などを揃えることができ、やっと普通の生活を送る見通しが立ち安心した。さらに会話するときはずっと韓国語のため、彼女のおかげで韓国語もだんだんわかるようになっていった。やっと韓国に来て楽しさ、期待感を感じることができた。2日目以降はホームシックのような状態になることもなく、たくさんの出会いもありとても充実した日々を過ごしてきた。
すでに韓国に来て2ヶ月が経ったが、まずは私がどのような学校生活を送ったのかについてお話ししたい。
私は、交換留学生として慶星大学校のグローバル経営学部で授業を受けている。しかし、語学堂にも通うことにしたため、実際には午前に語学堂に通い、午後に大学の授業を受講している。そのため履修している大学の授業4つのなかで経営を学んでいるのは1つであり、その他は教養科目である。語学堂では、日本、モンゴル、中国、ミャンマー、ウズベキスタン出身の学生14名と勉強を行った。そこで多国籍の友達を作ることができ、またそれぞれの国についても少し知ることもでき、語学堂ではただ韓国語を学ぶだけでなく想像以上に良い経験となった。
大学生活では、経営学の授業を1つ履修しているが英語で行う授業であるため、授業についていくことは非常に難しいが、最初の授業で韓国人とインドネシア人に話しかけ友達になりとても助けられている。私の通っている学部が留学生ばかりの学部であるため韓国人の友達を作ることは非常に難しいが、今まで知らなかったような国の人と出会うことができ貴重な経験になっている。さらに、私が福工大の3年生の時に慶星大学校から交換留学でやってきていた韓国人の友達が慶星大学校の日本語学科の日本人の先生を紹介してくれたおかげで、お会いしお話しすることができた。そこで、留学にきたのに現地の友達がいないのは勿体無いと、日韓交流プログラムを主催してくださった。日本人は私以外に交換留学生として同時期にきた2人と私の3人であるのに対して、韓国人の応募者がとても多いようだった。結局、日本人1人韓国人2人を3チームつくりそれぞれ好きな時に週一回程度両言語で会話を行うことになった。このプログラムのおかげで韓国語を話す機会も増え、さらに日本に興味のある学生であるため両国の差異を詳細に知ることができ、さらに学校生活についても教えてもらうことができた。
次に、私が韓国に来て驚いたことがある。1つ目に交通の差異である。日本の感覚で道を歩いているととても危ない。なぜなら、韓国では車は人が渡るのを譲ってくれることはほとんどないためである。さらに道を歩いていてすぐ横をオートバイクが高速で通過することは珍しくない。そのため、来たばかりはとても怖かったことを覚えている。また、バスに乗車した際も立つことができないほどのスピードであった。しかし地下鉄、バスはもちろんタクシーまで乗車料金は安く、とても便利である。
2つ目に物価が高いことである。スーパーに行っても、ほとんどのものが日本より1.5倍以上の値段である。例えば、トイレットペーパーが日本と同じ量で500円から600円ほどする。他にも食材、お菓子など全てが高い。そのため日本で自炊していた経験からとても出費が多いように感じる。
最後に、想像以上にPM2.5の影響が大きいとこである。ひどい時には空が全く見えず、また私は小さい頃に喘息を持っていたために起きる時が苦しく頭も痛くなるといったような健康被害を感じることがよくある。反面、友達の話では韓国に来て花粉症で悩むことがなくなったと聞いた。このように私が主に感じた差異はこの3つである。日本がどれだけ住みやすいのか実感した。
現在韓国では日本文化が流行しているらしく、街中にトンカツ屋さん、たこ焼き屋さん、寿司屋さんまた日本語の看板を見ることが多い。日本食がよく恋しくなるため行くことも多いが、やはり日本食は日本にあるものが美味しいと感じる。しかし、日本が流行しているのは日本人としてとても嬉しいことである。
最後に、初めての海外生活であり大変なことも、自分ができないことが不甲斐なく悔しく感じることも多かったが、それ以上に頑張っている友達に出会えたこと、実際に体験したことを通じて価値観も変わり、2ヶ月あまりであるがとても良い経験をすることができた。特に、留学をさせてくれた両親へ感謝を感じることが増えた。また、日本の常識が韓国や他の国では違うことを知り、他の国のことを知ることで自分本位にならず他の考えもあることをもっと実感させられた。さらに、ピンチをチャンスと捉えることができるようになった。具体的には、日本人が周りに少なくルームメイトも外国人であるために韓国語を使う頻度が高く早く向上しているように自分でも感じることができるようになったことである。この2ヶ月あっという間に過ぎ、少し残念な気持ちもあるが残りの日数も1日1日充実したものにし吸収していきたい。