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留学レポート(8月)その3

2022年10月24日

現在海外へ留学している本学の学生が毎月現地よりお届けする「留学レポート」。
7月よりカナダに2ヵ月間留学した春田耕征君(情報工学部4年)より、カナダ・センテニアルからのレポートをお届けします。


1.留学の感想
今回の留学はとても意義のある留学になったと感じています。理由としては大きく二つあり、生活に関することと英語に関することに分けられます。
生活に関することは、私は今回が初の海外になりました。20年間日本でしか生活しなかった私には、海外での生活は大変なものになるだろうと予想していましたが、想像よりも私の考えに沿った行動や様々な選択をすることができました。特にトロントは多民族社会で欧米人もいればアジア系、アラブ系、様々な方々がいるためアジア人だからどう思われるなどは全くないです。
英語に関しては、私は英語が一番の不得意教科で今までもほぼ関わらずに生きてきました。そのため英語圏で生活するということは簡単な事ではありませんでした。ですが生活するためには何とかして相手に伝える、話を聞く必要があるため必死に勉強しました。ELLの学習だけではなく、日本語の資料も活用し学習していました。このことは人生で初めてもっと英語を話したい、もっと楽しい会話をしたいと思えるような環境に行くことができたからこそだと思っています。
そして携わってくださった多くの関係者の方のおかげで留学生活を送れたことを感謝しています。

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2.飛行機の乗り継ぎ・カナダ入出国について
私は飛行機の費用を抑えるために、福岡空港から成田空港まで格安飛行機で行き、成田空港から大韓航空を利用し仁川空港経由でトロントのピアソン空港へと行きました。仁川空港での乗り継ぎが半日以上あり空港から出ることができずとても大変でしたが、乗り継ぎのためのトランジットルームや飲食店などがあり、ゆっくり過ごせました。
ピアソン空港に着いてからは初めにパスポートを機械にかざし数ステップの情報を入力するとレシートのようなものが出てきて、あとは比較的スムーズに入国できました。入国審査官とのやり取りでは現地での学校の入学許可書などを見せながら3つ程度質問に答えると通してもらえました。簡単な単語で答えるだけでも理解してもらえるので心配はいらないと思います。
また、私は入国の際にランダムPCRというのが行われていたようでカナダ側がランダムで人を選び数日以内に機関にPCRテストを受けに行かなければいけないそうです。

3.日本への入国について
日本への入国は、現在コロナ対応も変わりつつありますが少し長く感じました。何回にも分けて様々な審査があり、歩く距離も長かったように感じます。ですが自国ということもあるので必要な書類さえ揃っていれば入国できないということはないと思います。 

4.ホームステイについて
ホームステイは2か月しました。そこの家に学生は私だけで、家族構成はご夫婦がいらして年の近い息子さんがいらっしゃいました。とてもやさしいご家族で休日には外に連れ出していただくことや、買いたいものがあると伝えるとすぐに買い出しに連れて行ってくださりました。食事は必ず1日3食用意していただき、食べすぎるくらい量を準備していただくことが多かったです。そこでの生活では常に自由に生活して良いよと言われており、食べ物も、飲み物も自由にして良いと言われていました。そのためとても居心地が良かったです。下の写真は私が帰国する前日に、ホストファミリーの友人とご飯を食べたものです。

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5.留学生活について
入国した7月1日はカナダの建国記念日“カナダデー”でした。町ではカナダの国旗を飾り多くのイベントも開催されていたようです。またほぼ毎日トロントのどこかではイベントや催しがされておりにぎやかな街に感じました。自然が多くある場所もあれば街に出れば活気あふれる場所も多くありました。またカナダでは不自由なく生活でき、不安になることはほとんどありませんでした。カナダにいる方々はとてもやさしいです。道を聞けばマップ開いて探してくれますし、こうしたいけどやり方わかりませんって言ったらほぼすべての人は最後まで教えてくれます。ただ日本人とは考え方も風習も違うので、順番を守らないこともあれば道路はごみがいっぱいです。とても良いと思う風習もあれば日本とは正反対だと思う風習も多くあります。日本で生活するだけでは感じる事の出来ない、様々な考え方や風習に触れる事が出来ると思います。トロントでは日本人の方が多いとは感じなかったので良い留学環境になると思います。

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6.円安の中での生活について
私がカナダにいる時は105円前後だったと思います。物価は日本とあまり変わらないという人もいますが、個人的には1.2~1.3倍くらいに感じました。やはり円安の影響は大きいかなと思います。ですが海外に行ってまでお金を気にしながら生活は楽しくないと思っていたので、行く前に準備する資金を多めに用意するしか現段階では対策できないかと思います。さらに、どうやってもカナダ文化では“チップ文化”があるのでサービスしていただく分には、商品とサービス料で思っているよりもお金を必要とする場面は多いかと思います。

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7.学校でのサポート・クラス分けについて
私が行ったCentennial Collegeには日本人のコーディネーターの方がいて困ったらその方を頼るとよいと思います。私はその方にキャンパスツアーやELLが始まる際にお世話になりました。クラス分けに関しては、テストを受ける必要があります。テストはリスニング20問、リーディング20問、最後にライティングでお題に対して300単語を使い文章を作る問題でした、ライティングは制限時間がありました。レベルは1~5まであり午前クラスや午後クラスに分けられます。午前と午後は学校の方が決めるため希望等は出せません。

8.学校生活について
学校では英語の授業を一日約4時間受けました。私のクラスは10人弱のクラスで、モジュールの最後にプレゼンなどの様々な課題がありました。授業では基本的なことを学びます。高校英語が理解できているのであれば容易に理解できる内容だと思っています。ですが、もちろんすべて英語での授業になるのでまた違う難しさがあります。個人的にはリーディング・リスニングはギリギリ理解できますが、ライティング・スピーキングなど自分の言葉を伝えようと思うと、語彙や文法が違ったりして難しいと感じます。また、クラスメイトの年齢などが様々で友達となると難しいです。1つか2つ上のレベルのクラスには日本人がいるようですが話すことは無いのであまり友達はいませんでした。 語学学校に通っている知り合いの方は、毎週イベントがあったりし留学生同士の関わりが多いようですが大学の英語クラスになると留学生同士の関わりは少ないかなと思います。 下の写真はレベルのすべての授業が終わったためグッバイパーティーをしたときの写真です。

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9.英語について
私の英語力については、生活するための最低限の会話ができるようになったようには感じます。例えばカナダに行くための飛行機の中ではCAさんとコミュニケーションを取ることもできませんでした。二者択一の機内食を選ぶ際も全く理解していないため、聞き取れた食べ物の単語で答えるくらい話せなかったです。帰国する際の飛行機では機内食の内容も理解でき、食べたい方を頂くこともできました。CAさんへの相談事もすべて英語でやり取りしました。 また、留学生の中で上達した英語は正確な英語ではない部分も多く感じます。しかし、日本人の英語に対する“常に正確な英語を使わなければならない”というような雰囲気もなければ間違った文法や単語を使っても相手は理解してくれます。だからといって間違ったままではいけませんが、留学生活においてはすべてにおいて正確な英語が必要ではない、と理解するだけでも留学生活に対する気持ちが楽になると思います。そして英語で会話することが一番の上達の近道だと感じます。

10.今後について
英語を学ぶだけであれば海外留学する必要はありません。ですが私は再度海外に行き様々な経験を通して英語だけではなく多くの知見を得て幅のある人間に成長したいと思っています。私の現在の目標は、海外でエンジニアとして働くことです。近い将来の話をすれば、3~5年以内にワーキングホリデーのビザを取得しエンジニアとして1年間生活することです。そのためには生活に必要な英語力向上はもちろんのこと、仕事をするうえで必要なビジネス英語の向上も不可欠になります。現在では、日本のテキストを基礎から学びなおしています。今後はTOEICなど自分のスキルを可視できるテストを定期的に受け英語力向上を目指したいと考えています。

11.伝えたいこと
私がこの経験を通して伝えたいことは、自分の思うままに行動することです。私は今回の留学も自分で思いつき、多くのことを自分で計画し行動してきました。難しい・大変・すごいなど友達にも言われましたが、自分がやりたいと思うことを実行することは何も苦ではなく、それを経験できると想像するだけで楽しみでした。ですが、一人では行動できないと思っている人は相談してみるとよいと思います。そのために大学には“国際連携室”がありCentennial Collegeには“日本人のコーディネーター”の方がいます。人を頼り良い経験を得ることも時には必要だと思います。

  2022年10月24日 14:00:00
タグ:留学